佐藤多佳子「しゃべれどもしゃべれども」

なんだか、もどかしくて不器用な話を書くのがうまい作家さんだと思う。
相手の気持ちも自分の気持ちもよく分からないし、それで失敗するのを怖がってもっと失敗してしまう、というのを落語に当てはめたところが面白かった。芸を見せる人の不安だよなあ、と。
全国民の会話が漫才だとしても、その場を笑ってすごすだけがボケじゃないし、つっこむ事をためらう時もある。そんなことを想像し、くりーむしちゅーの事を思う。なぜだ。