『g:neo』感想。その他。
絞首台からこんばんは。言ってみたものの誰に対してでしょう?頭陀袋で何も見えてないわけですが。めっきり寒くなってまいりました。裸足には床が冷たい季節です。あれ?これ床?地に足がついてんだか、天に召されかけてんだかわかんなくなって、冬。死刑といえば夏の季語ですが、冬。恩赦は冬の季語だと信じております。カレンダーをめくれどめくれど13日の金曜日。タロットカードをめくれどめくれど<死神>。逆位置の<死神>が啓示するのは、たちが悪いドッキリではなかったでしょうか。
たちが悪いと言えば朕のチンで、たちが悪いと言えばファック文芸部に相違ありません。ファック文芸部誌『g:neo』を読んだので、感想をば。既に読んだ人向けに書く。あ、まだ読んででない方は、編集長dimeteaさんにリクエストすると、増刷があるかもしれませんよ。
- 巻頭『ファック文芸部宣言』
- http://d.hatena.ne.jp/./nand/20060104/p1を活字化。どう見ても素晴らしい。nand見ても素晴らしい、とは言わぬが華。
- デザイン
- 手触りいい。中身はシンプルで、小説を読ませる機能に特化してるのもいい。イラストとかロゴはでしゃばりすぎない悪趣味だなぁ。
- nand『夢の逆十字』
- 恐ろしく高密度。1行1行が鉱物か。文豪の脳漿をそこかしこに飛び散らせつつ、覇道を進んでおられる。いやしかし、blogと変わらず圧倒的にファックだなぁ、と思いながら読んで、最後の2段落でうなった。ほんとにうなった。nandさんの長編読んでみたい。
- ルビの振り方一つとっても、小説を征服対象として見つめている。王の目線。
- hanhans『まじかるゾンビー フラン』
- ウェルメイドな皮肉。「原理は不明だ」「妙な"何か"」というお約束だから分かれと言う書き方がかっこいい。ファウストあたりに紛れ込ませると痛烈かなー、と思ったけど、そうすっと埋もれてしまうやもしれず、ファック文芸部って場が重要なのだなと思った。
- ストラップが『もて王』の悠並みに無敵。
- Negiko『ピグマリオンのしもべ』
- comnnocom『無駄な酒は落ちない』
- ぐっとゆるいしゃべくり文体で、気分が楽に。ファックが足りぬ!と考えてしまう自分がどうかしてるのだな、と気づいて、本になるというのはそういう利点もあるのだな。とかなんとか。
- 正味の話、内容濃いとは言えない。けど書き手であるweb人格・comnnocomさんが透けて見えてきて、にやにや読んでしまう。過去ログ漁りたくなった。
- xx-internet『小説「DEATH NOTE」』
- 創作をするのに、なぜいちいち世界観から始めますか?というか、そのせいでよい世界観を使い切れなかったり、世界観に合致しない表現をしてしまってクソマンガと呼ばれたりするものって、世に散見されますけど、じゃあこうしちゃえばいいじゃない、というお手本のよう。
- アイディアぶちこみまくり。xx-internetさんは何人いるのでしょうか?ネット上の活動で使っているのとは、また違った部分で書いている印象。
- objectO『You Copy?/I Copy.』『超光速通信』
- 発想から小説までの飛躍がたまりません。そんでこの短さって。
- 「まちぼうけ」がちょっとよく分からなかった。
- screammachine『密室に死の痕跡あり』
- 条件7の使い方がしびれる。条件2・3と組み合わせずに、そうくるのか。っていう。
- いやしかしextrameganeさんは偉大だ。との思いを新たに。
- sloegin『金・銀・バール』
- うわーうわわわー。
- マジック・リアリズムの関節脱臼というか、魔術的瞬間に立ち昇るのがすかしっ屁の匂いというか。無二ですね。d好き過ぎる。すごい。すごいのだけど、このすごいを説明するやりかたがまったく思いつかない.
- dimetea『愛しき女に永遠のお別れ』
- duke565『甘蕉』
- 今変換しようとして気づいたのですが、「かんしょ」って読みで漢字違いで、「さつまいも」「さとうきび」「バナナ」の意味の語があるんだ。一つかしこくなった。しかしこの小説は賢くならない。賢さ減るむしろ。プラマイゼロだ。
- 見事なまでに嘘しかなく、爽やかな読後感。最後の一小節なんか気持ちいいことだけしかない。エッチな意味じゃなくて。エッチな意味じゃなくて。
- 全体
- ファック文芸部といえば、現実への直喩でない嘲笑に俺なんかは目を向けがちですけど、皆さん申し合わせてもいないのに、嘲笑がスパイス程度であり、立った!フィクションが立った!一人で!!てなわけで、なんかあの、変な話、すごく本が読みたくなった。こんないい小説をもっと読みたい読みたい。
なんかもうめんどくさいので、これで終わりにしたいのですが、最後に。
文学フリマ終了後に部員の皆さんの会合があったので、ファック文芸部ファンとして、のこのこ顔を出してきました。大変楽しかった。もう二度とお会いしたくありません。とゆうか、俺より話のうまい人が行って、もっとちやほやすべき。
んで。
http://neo.g.hatena.ne.jp/./objectO/20061112/p1
推敲のない熱情は理解不可能だがなんだか熱いのでよい
俺のことを言われているのだと被害妄想しましたので、勝手に答えます。
推敲なんてするやつがバカ。推敲しようがしまいが、変わりありませんバカなので。 おまえのものはおれのもの、おれのものもおれのもの、ですがバカのものはバカのもの。あげませんよ。バカの著作権はバカに帰します。バカといわれるほうの気持ちを考えたことがありますか。バカっていうやつがバカですよ。バカのオリジナリティはどこに。バカの心中いかばかりか。イカばっかりか。イカにしてイカがか。イカがお過ごしでしょうか。そうか。楽しイカ。ならイイんだ。もうイイんだ。バカにイカがイイんだ
Q.この文章を推敲し、不要な部分を削りなさい。(殺鹿大学入試問題より)
A.