ハジラス・ピカトンポレスに言われるまでもない教え。
おこがましいぜ。
おこがましいぜ。
おこがましいったら、ありゃしないぜ。
なんてぇことが書かれた石碑。そんだけ。ほかにもなんか書かれてたんだろーけど、今残ってるのは、かけらだけ。
かけらは、丸くて薄っぺらくて、ちょうどよかったので
「んなこと言われたくねええぇえええいっっ!」
とか叫んで、ぐるぐる回って円盤投げのフォーム。手を離す。
飛んで、空を飛んで、愛しあう恋人たちも、愛してるって伝えたがる人も、伝わると信じている人も、愛なんて考えたこたねー人も、すべて飛び越えて、飛んで、ぐんぐん飛んで。
んで落ちたのを、ハスキーの散歩の途中で拾う。
なんて書いてるかわかんない。わかんないけど、少しだけうわずった気持ちんなって。
書かれた言葉を想像する。
かけらを胸に抱いて。
他にも、枕にしたり。ハスキーの水皿にしたり。飾ったり。壊したり。拾わないで、捨てたりもするけど。
でも、あんたは想像する。どきどきする。ハスキーはあくびをする。