いまだ三軒茶屋に辿り着けない。

自転車で三軒茶屋まで向かうも、途中大通りを外れると、暗闇。まっすぐと並んだ外灯の明かり。
それを辿って世田谷を北へと向かっていた。向かっていたはずなのに、目黒区。なぜ目黒?
感覚を頼りにくそびえるビル群を、見よあれが東名だ東名に違いない、と必死にペダルをこぎこぎ、曲がりくねる道がようやく開ければ東名。
しかし劇場はどこだ?三軒茶屋の駅前だろ?待て。ここはそもそも駅前じゃない。東名に沿ってさらに走る。ここは三軒茶屋の東か?西か?あと15分。間違ってたら間に合わない。
おお間違ってはいなかった。駅だ。三軒茶屋の駅だ。入り口が分からず、キュロットタワーの周りをぐるり。世田谷パブリックシアターと間違え、一度タワーを登って降りて、どこだ?トラムは?
世田谷線の改札前で途方に暮れる。ふと見ればひっそりと閉じた扉。扉の上に文字。「シアタートラム」。時間は?まだ5分ある。間に合うか?間に合うだろ。扉に手をかけ、ぐいと引くと、鍵がかかっていた。
休演日でした。
このいつまでたっても上演を見れない感じが宮沢章夫テイスト。もうなんか公演見なくてもいいかもしんない。

で、本屋でいろいろと買い込んで、土日はずっとそれを読みつつ、もう読んだ本を読み返しつつ過ごした。
2日ぶりに外に出て自転車に乗ると、地面がぐらぐら揺れて立てないよ。