ポエム「産むマシーン」 (作詞:近藤ムチロウ)

   ウ〜 できちゃった結婚

   ウ〜 産む?産む?

   ウ〜 できちゃった結婚

   ウ〜 ウォ イェイェイェ イェイェイェ イェーイ




   (突然の転調)




   吐き気がするほど、ダダイスティックだぜ!


 
 
 妹よ 便りは届いた
 
 妹よ 写真に写った おまえは
 
 真白いドレスを着た おまえは
 
 なんだかおかしかった 嘘だよ
 
 とてもきれいだった
 
 
 嘘だよ。
 
 
 ずっと他人でやってきたのに
 
 まるで急に 他人になったように思えて
 
 笑えちゃったんだ
 
 
 妹よ 春を愛したおまえと
 
 桜の木の下で動かない俺
 
 互いを恥と思いながら
 
 「赤ちゃんと僕」を回し読みした
 
 
 
 
   (セリフ「竹中君のおちんちんはね 大変なことになっちゃったんだよ…」)
 
 
 
 
 「あたしを犠牲にした世間に 幸せになって復讐するのよ」
 
 何度でも 繰り返し 囁く祖母と
 
 「この見栄を 本当と信じれば 全ての不幸がなくなってしまうの」
 
 未来にばかり 微笑み向ける母と
 
 「人生には 3つの袋しかない」
 
 思いつきの格言に 酔っ払う父と
 
 
 決して目をそらさず 決して気が狂わず
 
 家族を他人にして やり過ごした
 
 一緒にやり過ごした 妹よ
 
 
 嘘だよ。
 
 
 
 
 妹よ 横断歩道 白線の上 スキップで渡っていくおまえと
 
 信号機の壊れた 横断歩道で いつまでも立ち止まっていた俺
 
 写真で微笑む 5年ぶりの
 
 「赤ちゃんと妹」 お元気ですか?
 
 
 
 
   (セリフ 「妹よ いい加減あなたの顔は忘れてしまいました」)
 
 
 
 
ウェディング・ドレスに包まれた 赤子を孕んだ腹のふくらみが白く 雨が血が幸福がびしょぬれで子宮が透けて見えるようで 桜色の満開の下で胎児よ胎児よなぜ踊る もはや心が躍ることはないからだから 蜘蛛の巣を這い回りゴミ箱に放り込まれたくないと 28万5120時間も眠れないので 子供なんて堕ろししまいたいと電話で呟いた 母となるおまえは母の疎ましさを忘れ 真夜中家を飛びだして渡る横断歩道 いつまでも降ってこない月を 愛おしいのだと決めれば全ての不幸は捨てられるのだ そう言って夢を子供に託すのです 子供の人格を作ってしまうのです そんな大人にはならないようにと指切りをした あの時飲んだいつだって冷やされていた麦茶はとうに出涸らしてしまい 大きくなったらぼくは幸福になりたいですと 卒業アルバムに書いた  の字は  と間違えていた恥ずかしさを誰にも言い出せなくて 横断歩道を一歩も動けないでいるうちに すでに終わっていたんです お元気ですか? 私たち結婚しました




 妹よ!
 
 妹よ!
 
 妹よ!
 
 妹よ!


 幸せになれよ!


 嘘だよ。

 
 妹よ!
 
 
 
 
   (再び転調)
 
 
 
 
 おまえの未来は (ウォウ ウォウ ウォウ ウォー!)
 
 誰もがうらやむ (イェイ イェイ イェイ イェイ!)
 
 恋をするんじゃないか? (ウォウ ウォウ ウォウ ウォー!)
 
 Love Love is so wonderful!
 
 
 リア充非モテも (ウォウ ウォウ ウォウ ウォー!)
 
 あんたも あたしも (イェイ イェイ イェイ イェイ!)
 
 みんなも おにいちゃんも (ウォウ ウォウ ウォウ ウォー!)
 
 Dance Dancin'g till the dawn!
 
 
 
 
   もはや心が踊ることはなく 体だけが踊っているのだ
   
   
   
   
   キンコンカンコーン   
   
   
   
はい。ありがとうございました。ダダイスティックかつ、シュールリアリスティックでしたね。人は愛ゆえに生まれたりしない。愛を理由につけて生まれてくるのだ。あとコンドームをつけて生まれてくるのだ。生まれたときはみんなコンドームに包まれているのに、どうして僕たちはコンドームを忘れてしまうのだろう……。
そんなメッセージ、受け取りました。すいません痰壺ありますか?ああどうも。かぁぁっぺっ!!ぺっ!!

それでは、「歌うノドチンコ自慢」今夜はこの辺りでお別れです。またお会いしましょう。さようなら。

精子卵子

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