「神は日本を憎んでる」ダグラス・クープランド

写真では見えずらいかも。やたらと凝ったデザインの本。
表紙カバーが透明で、横に黒のストライプ。
んで、それをずらしていくと、隙間から見える絵が2種類。
洗剤と柔軟材。開いた口から、誰かが飛び出しています、という表紙。
裏表紙は、同様の趣向で日の丸とドクロマーク。
子供か、お前ら。
批評性なんて知ったこっちゃないぜ。という批評。という皮肉。かぁー?


中身もフルカラーで、2,3ページごとにイラスト。
で、イラストに書き込まれてる英文も、小説に組み込んで訳してるっぽい。
しっかし、だとしたら、訳文は改変しすぎだろ。意図的なんかな?


イラストにゃ、ピーポ君やらいわしっ子やら、いろいろと国内でしか知られてないようなロゴがたくさん出てきます。
著者は80年代に日本に住んでいたらしく、当時のサブカルチャーやらトレンディやらを、言説的ではなく、ストレートに書きまくっていて、興味深い。しかし、主人公がヤマトフリークで、自分の住処をストロベリー・フィールズって名づけるとか、うん、なんか可愛い。


サリン事件前後の90年代、続く架空の世紀末の描写は宮台真司くさい。いや、村上龍ってか?
ファンタジーっすよ。日本の文化とか歴史を使ったファンタジー
そのありがちな嘘臭さが、笑えるね。いやまじで。
ポップで笑える文章で、イラストばんばん入れた本が日本でどんどん出てくれりゃいいのに。ジャパニーズペーパーバックなんつって。
んで、それを堤幸彦がドラマ化。
グッド・サイクレーション。


なお、本文はフィクションです。登場する個人・団体など、いっさいがっさい、愛してるよ俺。


ちょっとショック。
ずっとダグラス・クープランドの小説だと思っていたのが、チャック・パラニュークの「インヴィジブル・モンスター」だったこと。
(注:Mr.チャックは「ファイト・クラブ」の原作者)


チャックもざらざらしてて好きなんだが、ダグラスほどは笑えない。